タイトル/著者/価格
タイトル:夢をかなえるゾウ1
著者: 水野 敬也
値段: ¥1499(単行本)、¥847(文庫本)、¥762(Kindle版、2021年3月現在)
概要
自己啓発についての娯楽小説本。
ゾウの姿をしたインドの神様「ガネーシャ」と主人公の会話で、成功者になるためのノウハウが面白おかしいトークの形で語られます。
書評
この「夢をかなえるゾウ」シリーズは現在1~4巻まであり、「累計400万部! 日本一読まれている自己啓発小説」と帯広告に書かれている様に、非常によく売れた自己啓発本です。
この「夢をかなえるゾウ1」は「成功するためのノウハウ」について語られます。
「2」では「お金と幸せの関係」について、「3」では「仕事と恋愛」について、「4」では「死ぬ時に後悔しない生き方」について語られているそうです。(私はまだ「1」のみしか読んでいません)
自己啓発本と言えば、これまではお堅い語り口調の「もっと努力せい!」的なものばかりでしたが、この本は「娯楽小説」的な内容になっており、面白おかしく読み進めることができます。
「ガネーシャ」という名の神様は、ゾウに似た姿で、コテコテの関西弁で話をし、主人公とのやり取りは非常にセコいキャラクターが滲み出る「漫才」を見ている感じです。
語られる「成功の秘訣」が、最初は「靴を磨け」とか「募金をしろ」、「トイレを掃除しろ」などの宿題が毎日ひとつずつ出される形で進んで行くので、こんなことで本当に成功できるのか?と訝る主人公の気持ちに共感しながら、気楽にどんどん読み進めることができます。 最後まで読んでいくと、いわゆる多くの「自己啓発本」で語られている成功のためのノウハウの全体が分かるように構成されています。
最終的には「自分の本当に好きなこと得意なことで世の中の人のために貢献した見返りが収入である」という、別に掲載しているおすすめ本「世界一やさしいやりたいことの見つけ方(八木 仁平 著)」と通じる内容にたどり着き、従来の単なるガンバリズム的な自己啓発本とは異なり、心からこうありたいと思える結論に至ります。
すらすらと面白く短時間で読むことができ、かなりモチベーションを掻き立てる内容ですので、ぜひ一読をおすすめします。
簡単に読めることの裏返しで、書いてある内容が非常に良いとは思うものの、しばらくすると記憶に残っていないという事が起きますので、手元に置いて、何度も読み返すのも良いですね。
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